ツール・ド・フランス第3ステージはルセイユからラ・グランド・モットまでの196.5km。
南仏の美しい港町マルセイユを出発した選手たちは一旦内陸部に入り、プロヴァンス地方の美しい農村や切り立った岩の上に立つ古城をの下を通り、「アルルの女」で有名なアルルを経て、海岸線に、そしてグランド・モットにゴールする。
終盤の海岸線では地中海特有の強風ミストラルが吹くことで知られており、そしてその風が今日の波乱を招くことになる…
今日のステージは序盤は遅いペースのレース。そんな中、先頭集団を形成するR.ペレス(エウスカルテル)、デュムラン(コフィディス)、ブエ(アグリチュベル)、デコルト(スキル・シマノ)が最大で11分以上もの差をつけて終盤まで逃げ続ける。
残り30km。南仏特有のミストラルが横風となって吹き付ける。そしてそのミストラルを味方につけたのは、チーム・コロンビア。
それまで北西に向かって向かい風を受けながら走っていたのが、このあたりで方向を南西に変え強風が横風になった瞬間、メイン集団の先頭に立って逃げ集団を追走していたチーム・コロンビアが牙をむいた。
明日のチームタイムトライアルを一日先に始めたかのように、集団の先頭で激しくローテーションを繰り返して加速、厳しい横風を受けて集団が分断し始める。先頭がカンチェラーラ(チーム・サクソバンク)、アームストロング(アスタナ)、別府(スキル・シマノ)、フースホフト(サーヴェロ)らを含む25人ほどになり、先頭集団の4人を残り27kmほどで吸収。そのまま逃げ続ける。
うしろはサイレンス・ロット、チーム・サクソバンク、リクイガス、ガーミンなど取り残されたチームが必死で追走するが、なにしろタイムトライアルの強い選手がそろったチーム・コロンビアがほぼ全員で引いている。なかなか差が縮まらない。先頭ではチーム・コロンビアにスキル・シマノのメンバーも加わり、さらに加速。逃げていた4人もこの集団に生き残る。
コンタドールを後ろに残して一時は集団を引くのをためらっていたアスタナもアームストロングのために残り15kmで先頭をひきはじめ、一旦20秒ほどまで近づいた差が再び開き始める。後ろの集団ではさらに分断、前の集団の選手も徐々にあきらめ気分になってきた。
そのまま30人弱の集団は逃げ切った。残り1kmを切って選手のそろっているチーム・コロンビアがトレインを形成。
そのままレンショーがカヴェンディッシュを引いていく。その後ろからフースホフト、ルモワンヌ(スキル・シマノ)、デュムランが頑張る。
レンショーがカヴェンディッシュを発射、他の選手はついて行けない。わずかにフースホフト、カヴェンディッシュに迫り、横に出ようとするが、やはりカヴェンディッシュ、強い。
そのままカヴェンディッシュ、先頭でゴールラインを通過。なんと電話をかけるポーズでのゴール、余裕ありすぎ。
ステージ2位にフースホフト、3位ルモワンヌ、そして別府が8位に入った。昨日の新城に続いて2人しかいない日本人が今日もトップ10入り。すごい!
遅れた集団はフェイユー(アグリチュベル)が飛び出し40秒差、他の選手は41秒差でゴール。新城(BBOXブイグテレコム)も41秒遅れの58位でゴール。さらに遅れた選手たちがゴールしていった。
この遅れで総合順位が大きくいれかわった。
総合リーダーのカンチェラーラは先頭集団にいたため、マイヨジョーヌをキープしたが、昨日までの2位コンタドール以下多くの選手が遅れてしまったため、コンタドールに変わって総合2位には33秒遅れでマルティン(チーム・コロンビア)、そして総合3位にはあのアームストロング(アスタナ)が40秒遅れで続いている。
総合スプリント賞は今日も強かったカヴェンディッシュ、そして総合山岳賞はヴェッカネン(フランセーズデジュ)と変わらず。
しかし、総合新人賞は総合2位のマルティンがゲットした。
日本人の総合成績は、新城が2分48秒遅れの119位、別府が2分52秒遅れの124位。ただ、2人とも総合成績より、ステージでの活躍が期待されていくことになるだろう。
それにしても、終盤のチーム・コロンビア、やってしまいましたねえ。
明日のチームタイムトライアルを控えて、まるでそのリハーサルでもやっているような厳しい引きで見事に集団を分断、明日のチームタイムトライアルも含めて考えると、チーム・コロンビア、かなり順調にレースを進めているように思えます。
そしてなんと言っても別府の8位。確かに集団が分断されて人数が少なくなったとはいえ、30人近くいる集団でのスプリントでアシストをしながらの8位ですから、すごいです。
まさか2日連続でトップ10のリザルトに日の丸が見られるとは思いませんでした〜♪
明日はチームタイムトライアルということで、新城のBBOXブイグテレコムも別府のスキル・シマノも決して、チームタイムトライアルに関しては強いとはいえないチームなので、さすがに明日はトップ10に名前が載ることはないでしょうけど、今後も日本人の活躍に期待が持てることでしょう。ますますツールを見るのが楽しみです。
そして、明日のチームタイムトライアルでまたまた総合順位が大きく入れ替わることになりそう。明日のレースが終わってマイヨジョーヌを来ているのは誰になるのか、楽しみです♪



