ツール・ド・フランス第5ステージはル・キャップ・ダグドからペルピニャンまでの196.5km。
フランス南東部に位置するモナコからスタートした今年のツール・ド・フランスも、地中海沿いの街々をめぐって、いよいよ今日はスペイン国境に近いペルピニャンにゴールするコースである。
そのコースは多少のアップダウンはあるものの、基本的に平坦。スプリンターのステージ、と言いたいところだが、終盤は地中海沿いの海岸線を走る。そのため強い横風を受けて集団が分断されることもありうる、のだが…
今日のステージは残り50kmあたりから厳しいレースになった。その中で一番厳しかったのがへーシンク(ラボバンク)。
優勝争いに加わる可能性があると思われていたヘーシンクだが、ちょうど海岸線沿いに到達する直前で落車。うでを強打したようで、かなり痛そう。
ちょうどこの時、メイン集団前方でチーム・サクソバンク、そしてアスタナがスピードをあげ始めた。厳しい横風区間に入って、一昨日のステージ同様集団を分断しようというのだ。
そして、このもくろみは一旦成功する。集団後方にいた選手たちがこのペースアップと横風に着いて行けず、メイン集団はいくつもの小さい集団に別れてしまう。
その分断されたおかげでへーシンクはいくつか目の集団に一旦戻る。しかし、痛みがきつかったのだろう。結局集団から後れてしまう。最終的には9分35秒遅れの177位でゴール。総合争いからは脱落、というより明日以降走れるかどうかが心配。
しかし、この加速が一番影響したのは、実は先頭集団の6人だった。一旦先頭6人とメイン集団との差は40秒ほどに縮まり、先頭集団の逃げは風前の灯火かと思われた。
ところがこの後、メイン集団を引くべきチーム・コロンビアやガーミンの選手たちの集団を引くスピードが上がっていかない。
チームタイムトライアルの影響も大きかったのか。
このメイン集団の思わぬスピードダウンで、逆に一気に差が広がる。残り15kmで1分25秒。こうなってくると先頭集団、がぜん勢いが出て来る。6人のローテーションが機能的に回っていく。
そのままじわじわと差は縮まっていくが残りの距離を考えると追いつかない。ひょっとして逃げ切りもありうる?そうなるといよいよ先頭集団での争いになる。
残り6.5km。先頭集団からイグナチェフ(カチューシャ)がアタック。これは一旦捕まるが残り6kmで再びイグナチェフ、アタック。
このアタックでメイン集団からサバが切れて5人になる。
さらに、残り5km。先頭集団の左側からヴォクレール(BBOXブイグテレコム)がアタック、さきほどまでチェックの厳しかったイグナチェフは回りを囲まれてしまったということもあって追走できない。ヴォクレールと、追走集団との差は徐々に開いていく。
追走集団からはティッメル(スキル・シマノ)がアタックし、ヴォクレールを追う。しかし、メイン集団も集団スプリントに備えて徐々に差を詰めてくる。
しかし、今日のヴォクレールは最後までがんばった。
ゴール前、彼の遥か後方で追走したティンメルとイグナチェフが集団に捕まっている。
その前でヴォクレール、もう総合は関係ないということでゆっくりとゴール前に入ってくる。首を左右に振って「信じられない〜」と言ってるようだ。
続いて左手を大きく振り、両手で投げキス。さらに「信じられない〜」と再び首を振り、指輪があるのか、左手にキス、そしてその左手を高々と上げてゴールラインを通過。
ヴォクレール、2004年のツールでは大逃げを決めてマイヨジョーヌを獲得、彼の名を有名にしたのだが、ツール・ド・フランスでのステージ優勝はこれが初めて。そうやったんや〜
後ろではメイン集団。そのメイン集団に完全に飲み込まれる前にゴールラインを通過したイグナチェフが2位でゴール。3位はメイン集団のスプリントで先頭だったカヴェンディッシュ(チーム・コロンビア)。
なお、日本人では新城(BBOXブイグテレコム)が多くの主力選手に混じって7秒遅れの18位でゴール。別府も同じタイムの72位でゴールした。
総合成績は、昨日と変わらずカンチェラーラ(チーム・サクソバンク)が総合リーダー。そのカンチェラーラから0秒差の2位でアームストロングが総合2位、そして3位には19秒差でコンタドール(アスタナ)。
総合スプリント賞はカヴェンディッシュ、総合山岳賞はヴェッカネン(フランセーズデジュ)、そして総合新人賞のマルティン(チーム・コロンビア)はそれぞれジャージを守った。
日本人では新城が6分49秒遅れの139位、別府は7分35秒の150位でゴールしている。
しかし、今日のステージはやはりメイン集団が深追いしすぎたあたりからおかしくなってたような気がします。これで本来集団を引くべきだったスプリンターのいるチームの力が落ちてしまったわけですから。
それにしても、ヴォクレール、ツール・ド・フランス初勝利ですか〜。知らなかった。
2004年にはたまたまゲットしたマイヨジョーヌをかなり長いことキープしていたので、当然ステージ優勝も当たり前だと思ってました。
明日のレースはゴール前が登りで、やはり集団スプリンターは難しいかな?
逆に今日のヴォクレール同様逃げて勝つ選手が出るかもです。
明日のレースがまた楽しみです♪



